慢性腰痛寛解からの急性腰痛へのASPセラピー②

この症例報告は本人の了承を得て記述及び掲載しております。

又、直後効果を具体的に共有するために、患者さんの言葉をそのまま記述しておる症例報告もあります事ご了承ください。

主訴:慢性腰痛寛解からの急性腰痛症

20代男性

現病歴:慢性腰痛の症状が治まっていて油断していた時、仕事中に重いものを持って急に腰が痛くなった。

もともと腰痛もちで、しかもアレルギー体質でセイリン社製のパイオネクスではかぶれてしまうと云う事で、ASP-Needleをフランスから取り寄せASP-Needleを使用する耳鍼療法をするという事で輸入した。輸入が成功したことを連絡して慢性の腰痛に施術して寛解後そのまま1ヶ月くらい経過していた折に今回の急性腰痛を発症する。(要するに今回2回目のASP-Needleによる施術)

特に医療機関は受診していない。

飲酒は週に一度位大量に摂取する

喫煙歴:20本/1日(二十歳を過ぎてから休むことなく)

既往歴:なし

家族歴:特記事項なし

所見:腰の中央、仙腸関節部圧痛、SLR(ー)、FNS(-)、ATR(+)、PTR(+)

自覚症状:動作時痛(前屈・後屈・左右回旋・左右側屈)、安静時痛は無い。

Thalamus、Cingulate Gyrusを目安とし両耳介部をココロケーター(セイリン社製)にて低電気抵抗点を探査し、ASP-Classicを刺鍼する。(左右2本づつ合計4本)

刺鍼部は添付写真を参照

【結果】

施術直後、腰の痛み(運動時痛)はVAS法にて10→2 となった。

尚、患者の感想を言葉を発したまま掲載すると「すごい!これすごい!前回も凄かったけどこんな痛いぎっくり腰にも効くのか!すげー!」だそうです。
(注意:ASP セラピーの施術報告では、施術の緊急性と効果の即効性を重視しているため、効果判定のVAS について最初の痛みを10として記載しています。)

【考察】

先行研究では75~82%のASPセラピー患者に疼痛改善効果がみられるとあるが、今回のケースでも劇的な直後効果がみられる結果となった。これは刺鍼部位を当て推量ではなく、低電気抵抗点を探査した上で決定したため、疼痛時に活動が亢進するとされる脳の視床下部へ、効果的な抑制刺激を加えることができたためではないかと考えられる。

症例報告日:令和元年9月17日

症例報告作成者:松浦哲也