ASPセラピー普及協会副会長の米田裕和です。
会員の皆様、今年も協会の活動にご協力いただきありがとうございます。
今年度も、新型コロナ感染拡大のため、例年とは違い、日々の生活での感染対策、更には施術所での感染対策と、日々奮闘されていたことと存じます。
また、ASPセラピーについても、実技セミナーが開催されず、実技セミナーを心待ちにされていただいた先生方には大変残念な思いをさせてしまいました。
学会発表を通じて、ASPセラピーの効果をお伝えし、実技セミナーで、皆様方と交流していきたかったです。
現在の感染状況から、次年度も、オンラインや少人数のセミナーなどで、感染症対策を実施しながら、皆様と一緒に活動させていただきます。
ASPとの出会いは、2019年の名古屋での鍼灸学会の時です。
松浦先生からNHKで放送されたASPを見せていただき、一瞬でASPの虜になりました。
私は、鍼を教えていますが、視覚障害者に耳鍼は、難しいものがありました。
それまでは、鍉鍼で一時的に押さえ刺激することはできても、一定期間刺激を持続させることには限界があったのです。
また、持続刺激を行うにしても、円皮鍼では、鍼がツボに貼れなかったり、粒だと刺激量が物足りなかったり、皮内鍼は、ピンセットでの刺入操作が難しい点などの問題点がありました。
これらの問題点を、ASPでは解決してくれたのです。
ASPを入手するまでにも問題があります。
ASPは未承認医薬品のため、入手するまでに多くのステップが必要です。
個人輸入をして、薬監証明を取得してやっと入手できます。
そのような手順も、1つ1つ丁寧に対応すれば問題ありません。
しながら、これらの作業が面倒だと感じて、入手を断念する方がいることも分かりました。
これらの入手の問題もどうにかして解決して、少しでも皆様が扱いやすい鍼になればと思っています。
また、ASPを使用したBattlefield Acupuncture(BFA)は、驚くほどの鎮痛効果を示すています。
アメリカ空軍のニムゾフ博士は、痛みを訴える75%に有効であると報告されています。
面白いことに、BFAは、ASPだけではなく、日本の毫鍼やお灸を使用した刺激でも効果が得られています。
今後は、多くの先生方と協力しながら、日本での治療の報告や治効理論の確認を進めていきたいと思っています。
BFAの技術は、一握りの名人が出来る芸ではなく、トレーニングを受ければ、誰でも効果を出すことが可能な技術です。
痛みが取れたから良かったではなく、その高い効果が故に、しっかりと病能を把握し、レッドフラッグを理解することが必要になります。
そのため、ASPセラピー普及協会では、鍼師が医師(医療関係者)との共通言語を理解し、適切に医療との連携を図ることが必要であると考えています。
これらのことも、会員交流の中で、思いを一つにしていきたいと思います。
最後になりますが、始めて2年が経過しようとしています。
会員の皆様方には、協会の活動にご支援いただいたことを改めて感謝させいただきます。
これからも一緒にASPセラピーの普及にお力添えをいただけましたら幸いです。
理事・副会長
米田 裕和(はり師・きゅう師・鍼灸学博士)
[aside type=”boader”]【略歴】
香川県出身
平成 7年 明治鍼灸大学(現 明治国際医療大学)入学
平成 11年 はり師・きゅう師免許を取得
平成 11年 明治鍼灸大学(現:明治国際医療大学)鍼灸学部卒業
平成 13年 明治鍼灸大学大学院 博士前期(修士)課程修了
平成 16年 明治鍼灸大学大学院 博士後期(博士)課程修了
平成 16年 函館視力障害センター
平成 22年 塩原視力障害センター
平成 25年 国立障害者リハビリテーションセンター
令和 2年 神戸視力障害センター(奉職中)[/aside]