当会は、早くからBattlefield Acupuncture(BFA:戦場鍼治療)に着目した松浦哲也が主催する「Battlefield Acupuncture研究会」を前々身とし、ASPセラピーの名づけ親である襖田和敏博士(医学)を会長とする「日本ASPセラピー普及協会(JATA:Japan ASP Therapy Association)」を経て発足しました。
当会の目的は前身である「日本ASPセラピー普及協会」の理念を受け継ぎ、フランス製鍼灸針『ASP-Needle』を用いる、Auriculotherapy(耳介療法・耳鍼療法)を基礎とするBFAおよびASPセラピーを実践する、BFAならびにASPセラピーの国内普及、という3つのミッションを継続しますが、それらに加え、毫鍼を用いたJapanese Style BFAの普及、海外を視野に入れた当会活動の発信、という新たな2つのミッションも加えて精力的に活動していきたいと考えています。
日本は超高齢社会となり、それでいて出生率は減少し続け、人口減少社会を迎えています。さらには予想だにしなかった新型コロナウイルスの流行もあり、社会の在り方や生活様式、そして医療のかたちも変化が求められています。
ピンチはチャンスという言葉がありますが、ストレス過多な社会生活に応じた鍼灸施術によるストレス緩和、新しい生活様式に順応した鍼灸施術による健康維持・増進や養生など、鍼灸師が活躍する場面が増えてくる可能性も考えられます。
短時間の施術でありながら即効性を有するASPセラピーは、マスクを着けたままでの施術が可能であり、時間と飛沫の両面から感染症対策として非常に有用性が高いと考えられます。これは高齢者や慢性疾患を有する患者様への訪問施術の現場において、とても重要な意味を持っています。
急速に変化する多様化社会に応じるべく、このタイミングでASPセラピーを国内普及することは必然なのかも知れません。
人と人、人と社会、人と自然、などの関わりにおいて具現化されるホスピタリティ。米国の某クリニックは「究極のホスピタリティ」を掲げ、三つの盾が描かれたロゴマークを用いています。真ん中の大きな盾は「患者ケア」を表し、両側の盾は各々「医学研究」と「医学教育」を表しているそうです。
当会もそれに倣い、患者の利益を最優先する「患者第一主義」を柱としながら、会員1人1人の知識向上と技術向上を図るセミナーや研修等の教育活動を片翼とし、ASPセラピーの有用性を国内・海外に発信する学術研究活動をもう一方の翼として、大きく羽ばたいていきたいと考えています。
本邦鍼灸業界の歴史における新たな1ページを創造する私たちの活動理念に共感いただけ、共に歩んでいただける鍼灸師の皆様の入会を心待ちにしております。
代表理事・会長
竹田 太郎(はり師・きゅう師・鍼灸学博士)
[aside type=”boader”]【略歴】
石川県出身
平成7年 はり師きゅう師の国家資格を取得
平成8年 明治鍼灸大学(現:明治国際医療大学)鍼灸学部を卒業
平成11年 明治鍼灸大学附属病院の卒後研修生(内科学専攻)を修了
平成13年 明治鍼灸大学大学院 博士前期(修士)課程を修了
平成16年 明治鍼灸大学大学院 博士後期(博士)課程を修了
平成16年 明治鍼灸大学鍼灸学部 臨床鍼灸医学Ⅰ教室 助手
平成19年 明治鍼灸大学鍼灸学部 臨床鍼灸学教室 助教
平成23年 明治国際医療大学鍼灸学部 臨床鍼灸学教室 講師
平成24年 京都聖カタリナ高等学校 看護専攻科 非常勤講師
平成29年 医療法人社団映寿会みらい病院
クイーンオランジュはりきゅう治療室 副部長
令和2年 竹田太郎鍼灸研究所 所長 ※現在に至る
令和3年 かなざわ鍼灸院 院長(併任) ※現在に至る[/aside]